【記事の概要】
・個人向け融資(消費者金融)における4月の単月新規申込件数について、新興勢力ノンバンクであるLINE系サービスが、アコム、アイフルなど既存王手を上回った。
・一方で、法人向け融資の新興勢力ノンバンクが相次いでサービス停止に追い込まれている。
→クラウド会計ソフトのマネーフォワードは、20年8月で事業停止。
→オリックス・弥生系が出資するアルトアは、地銀との連携を模索。
・新興勢力ノンバンクの特徴は以下の通り。
→企業間決済や入出金情報などを人工知能(AI)で分析し、融資審査を行う。
→融資審査が1~2日と迅速。
→数十万円~数百万円と少額・短期融資が中心で、貸出件数が伸びないと収益性が見込めない。
・本記事では、法人向けの新興勢力ノンバンクが苦戦する理由として、「コロナ融資により資金繰り支援が手厚くなったこと」を挙げている。
【思ったこと】
・一般的な中小企業の資金調達手段の優先順位は以下になります。
1_金融機関のプロパー融資(金利_1~2%)
2_金融機関の保証協会付融資(保証料+金利_2~3%)
3_ノンバンク(金利_8%~)
・コロナ融資により上記の1~2が(一時的に)手厚くなったことにより、3_ノンバンクが苦戦しているとのことでした。
・しかし一方で、コロナ融資による資金調達は、以下の性質のものです。
「赤字補填」
「別枠によるもので、平常時に戻ると、その枠は消滅し、借換は難しいことが予測される」
「1~2年後には返済が開始」
・よって、1~2年後に返済が開始するころには、その「返済原資の確保」が大きな社会問題になることが予測されます。
・その際の返済原資として、「新たな融資枠が設けられるのか」それとも、当記事で取り上げられている「新興勢力ノンバンク」が存在感を発揮するのか、注目です。
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