ノンバンク勢力図に異変/日経_201002


【記事の概要】

・個人向け融資(消費者金融)における4月の単月新規申込件数について、新興勢力ノンバンクであるLINE系サービスが、アコム、アイフルなど既存王手を上回った。


・一方で、法人向け融資の新興勢力ノンバンクが相次いでサービス停止に追い込まれている。

 →クラウド会計ソフトのマネーフォワードは、20年8月で事業停止。

 →オリックス・弥生系が出資するアルトアは、地銀との連携を模索。


・新興勢力ノンバンクの特徴は以下の通り。

 →企業間決済や入出金情報などを人工知能(AI)で分析し、融資審査を行う。

 →融資審査が1~2日と迅速。

 →数十万円~数百万円と少額・短期融資が中心で、貸出件数が伸びないと収益性が見込めない。


・本記事では、法人向けの新興勢力ノンバンクが苦戦する理由として、「コロナ融資により資金繰り支援が手厚くなったこと」を挙げている。


【思ったこと】

・一般的な中小企業の資金調達手段の優先順位は以下になります。

 1_金融機関のプロパー融資(金利_1~2%)

 2_金融機関の保証協会付融資(保証料+金利_2~3%)

 3_ノンバンク(金利_8%~)


・コロナ融資により上記の1~2が(一時的に)手厚くなったことにより、3_ノンバンクが苦戦しているとのことでした。


・しかし一方で、コロナ融資による資金調達は、以下の性質のものです。


「赤字補填」

「別枠によるもので、平常時に戻ると、その枠は消滅し、借換は難しいことが予測される」

「1~2年後には返済が開始」


・よって、1~2年後に返済が開始するころには、その「返済原資の確保」が大きな社会問題になることが予測されます。


・その際の返済原資として、「新たな融資枠が設けられるのか」それとも、当記事で取り上げられている「新興勢力ノンバンク」が存在感を発揮するのか、注目です。

NBCコンサルタンツ 事業再生推進部

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