「製造業における原価計算」を以下のSTEPでお話しします。
今回のテーマは、STEP2 自社の生産タイプを把握する です。
はじめに 原価計算はなぜ必要なのか? 【第1回】
STEP1 自社の原価構成を把握する 【第2回】
STEP2 自社の生産タイプを把握する【今回のテーマ】
STEP3 自社の原価計算の進め方を検討する
STEP4 原価計算に必要なデータを収集する
STEP5 用語を整理する
STEP6 原価計算制度の構築スケジュールを検討する。
STEP2 自社の生産タイプを把握する
下記の表は、製造業における主要な➀生産タイプ毎の、②主な費用と③原価計算の方向性を分類した図表となります。
ここで特に重要なことは、②主な費用を、第2回紹介した「原価構成」を踏まえてしっかりと把握した上で、③原価計算の方向性を検討することです。
例えば、手作業(労務費)が原価構成の大半を占める下請け組立の場合、人の加工時間を間接費の配賦基準とした原価計算を検討する必要があります。
一方で材料費が原価構成の大半を占める鋼構造物(橋梁など)製造の場合、製品重量など集計が容易な数値を配賦基準とした原価計算の検討で十分で、人の加工時間の検討を省略したとしても、結果に大きな差が生じる可能性は小さく、より低コスト(手間をかけず)で実効性のある原価計算を行うことが出来ます。
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